公開日2024年10月24日
ヘルメット治療という選択肢を—西田院長が教える受診のタイミング
先生のご経歴を教えてください。
藤田保健衛生大学(現・藤田医科大学)を卒業後、すぐに大学病院の付属小児外科に入局し、研修を続けました。その後、大学院に進学し、卒業後は再び小児外科の医局に入局しました。他の場所へ赴任する機会もなく、そのまま大学病院に在籍しました。
小児外科を選んだきっかけはなんですか?
当初は小児科に入局したいと考えていました。子どもが好きで、自然と小児科への志望があったんです。そんな中、小児外科の先生から「小児外科に入れば海外留学ができる」と勧められ、留学の機会に惹かれて小児外科に入局しました。人数の問題から残念ながら留学の夢は実現しませんでしたが、しばらく小児外科医として研鑽を積みました。
開業をしたきっかけを教えてください。
元々、小児外科の教授に将来は小児科として開業したいと話していました。「小児外科を学べば、子どもも診察でき、外科手術もできるので、開業するのに良い」と言われ小児外科に進みましたが、実際には小児科の方が向いていたのかもしれませんね。それでも、現在は子どもの怪我や診察を問題なく行えるようになり、手術もこなしていますので、その点はとても感謝しています。開業してからは、教授から教えられた「人と違うことをやりなさい」という言葉に従って積極的に新しいことに取り組みました。
医師を目指したきっかけは何ですか?
私の父親の兄弟に医師と歯科医がおり、また母方の弟も医師であったため、家族には医療関係者が多かったのです。それで医療の世界に憧れを抱き、「自分もこの道を進みたい」と思うようになりました。兄も医師になり、その姿を見てさらに志を強めました。勉強面で苦労し、手術に携わることしかできない時期もありました。周囲には非常に優秀な人々が多く、開業という道を考えつつも、何とかその中で成長したいと努力してきました。周囲の環境が大きな影響を与えたのだと思います。
どのようなクリニックにしたいと考えていましたか?
まず最初に考えたのは、患者さんに楽しく来院していただくこと、そして恐怖心を抱かないようにすることでした。開業当初から白衣は着用せず、楽しい柄のスクラブを選びました。看護師たちも自分の好きな柄を選べるようにし、クリニック全体から怖い雰囲気を取り除くことを意識しました。また、院内はオレンジや黄色といったビタミンカラーを基調とし、元気が出るような配色にしました。クリニック名を「サンタ」にしたのは、親御さんにも共感していただけ、子どもにも親しんで呼んでもらえる名前だからです。親しみやすさを重視し、最終的に親御さんにも好かれるクリニックを目指しました。
クリニックのこだわりの場所を教えてください。
院内には大型遊具を設置しており、ヨーロッパのEU諸国から取り寄せた木製のおもちゃを用意しています。デジタルのものは使用せず、口に入れても安全な塗装が施されたおもちゃを取り揃えました。子どもたちが手を使って遊び、木の手触りや音を楽しめるようにしています。子どもたちが五感を刺激しながら安全に遊べる環境を整えました。
診察の際に心がけていることは何ですか?
診察の際には、必ず患者さんの親御さんと目を合わせてお話しすることを大切にしています。子どもには姿勢や表情を確認しつつ、親御さんとしっかり対話するようにしています。カルテばかりに目を向けると、コミュニケーションが疎かになってしまうので、カルテ入力はスタッフに任せ、私は親御さんとの会話に集中するようにしています。診察の最後には必ず「ご質問はないか」「不安な点はないか」を確認し、子どもたちには「元気でね」と声をかけてシールを渡しています。そして、診察室の扉を閉める時までしっかり見ています。手を振ってくれるのを見逃したくないですからね。
頭の形に関する治療を始めようと思ったきっかけは?
大学の同級生の先生が静岡でヘルメット治療を行っていると聞き、興味を持ちました。ヘルメット治療といえばCTなどの撮影が必要なイメージがあり、当院では設備上難しいと思っていましたが、カメラでの写真撮影でデータを作成できるという話を聞き、当院で取り組みたいと考えました。
初診の流れについてお聞かせください。
初診時にはまず頭の形に関する診断を行い、斜頭の場合、これまでは治療法がありませんでしたが、今はヘルメット療法という選択肢があることを説明いたします。ホームページなどを見て知っている方も多いですが、保険適用外であることや、治療費についても詳しく説明させていただきます。ご納得いただいた上で、次回の来院時に写真撮影をしてヘルメットの製作を進めます。
ヘルメット治療を希望される場合は、首が座ってから治療を開始しますが、それより前に来院された方には、向きぐせがあることが多いので頭の向きを変える方法などを説明しています。
予約の取り方を教えてください。
ウェブ上の予約サイトで予約可能です。ウェブで予約ができない場合は、お電話でも対応いたします。その際に「生後何ヶ月です」とお伝えいただければ、その月齢に応じた説明を行っております。
受診する月齢はいつ頃が良いですか?
受診の月齢は生後3ヶ月頃が適しています。首が座った状態で受診していただくことが望ましいです。予防接種の際に頭の形についての質問を受けることも多いです。気軽に相談してもらえればと思います。
読者へのメッセージをお願いします。
お子さんの頭の形で悩んでいる親御さんがいらっしゃったら、新しい治療法であるヘルメット療法があります。生後3ヶ月から6~7ヶ月頃にご来院いただければ、個
人差はありますが、多くの場合、満足いただける改善が期待できます。お悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。治療は自由診療であり保険適用外ですが、その点も含めてご検討いただければと思います。ご相談だけでも構いませんので、まずはお話を聞きに来てください。
他にも、当院では最新の治療法を取り入れ、標準的な医療を積極的に提供しています。親御さんが快適で便利にご利用いただけるよう、待ち時間の軽減にも取り組んでおり、施設は常に清潔に保ち、感染の機会を減らす努力をしています。発熱の患者さんと予防接種・健診の患者さんは時間を分けて診療しておりますので、安心してご来院ください。また、ヘルメット療法や鼻にスプレーするタイプのインフルエンザワクチン、アトピー性皮膚炎の光線療法など最新の治療法も積極的に取り入れています。
今後も予防医学に力を入れ、最新の治療を提供していきますので、何かお困りのことがあれば、ぜひご来院ください。
ヘルメット治療について
治療の流れ
初診時にはまず頭の形に関する診断を行います。ヘルメット治療を希望される場合は、次回の来院時に写真撮影をしてヘルメットの製作を進めます。
費用
30万円(税込)
診察日時
月・土曜日午前(9:00~12:00) 水曜日午後(16:00~18:30)
予約
ウェブ上の予約サイトから予約可能です。
相談窓口
0565-51-1155
アクセス
電車・バスでお越しの方: 名鉄若林駅より徒歩13分
お車でお越しの方: 駐車場45台分完備しております。ご安心してご来院ください