公開日2024年11月13日

赤ちゃんの頭の形外来で気軽に相談を—大熊先生がヘルメット治療について解説

武蔵小杉森のこどもクリニック
大熊 喜彰先生
「武蔵小杉森のこどもクリニック」の大熊先生は、地域に根ざして安心して通える小児科クリニックを目指している。子どもに関する相談を幅広く受け付ける「よろず相談所」として、親御さんの悩みに応えるべく、あたまの形外来を始めた。そんな大熊先生に、クリニックの特徴やあたまの形外来についての詳細をお聞きしました。(取材日2024年7月22日)

先生のこれまでのご経歴についてお聞かせください。

日本医科大学を卒業して、国立国際医療研究センターで研修をしました。その間に東京女子医大などを経て、武蔵小杉森のこどもクリニックの院長になりました。

医師を目指したきっかけは?

職業を意識するのは、多分文系理系に分かれる時だと思うんですが、それが高校1年生くらいの頃でした。理系に進みたかったんですが、物を相手にする職業じゃなくて、人を相手にする職業をしたかったんです。理系で人を相手にする職業というと、その時の自分には医者しか思いつかなくて。

実は、妹が小さい頃に鼻咽頭が狭くなる病気で苦しんでおり、東大病院で手術を受けることになった際、私が「医者になって妹を治したい」と言っていたと母が教えてくれました。自分ではそのことを覚えていませんでしたが、医師になりたい気持ちが「心の奥底にあったのでは」と母親には言われました。

どんなクリニックを目指していますか?

予防医療には特に力を入れていきたいと考えています。国が推奨する公費の予防接種やコロナワクチンなど、予防できる病気はしっかりと予防していきたいですね。また、医学の進歩により、様々な疾患に対応できるようになっています。それに応じて患者さんのニーズも幅広くなっています。当院では、そういった様々なニーズに応えられるよう、子どもに関する相談を幅広く受け付ける「よろず相談所」のような存在を目指しています。何でも気軽に相談できる場所として、地域の皆様のお役に立てればと思います。

クリニックの中で特にこだわりのある場所はありますか?

院内は木を基調とした温かみのある内装で、天井も高く開放感のある空間になっています。待ち時間も少しでもリラックスして過ごしていただけるよう、ゆったりとした雰囲気づくりを心がけています。また、スタッフの似顔絵を掲示するなど、親しみやすい工夫も取り入れています。地域に根差したクリニックとして、看護師や事務スタッフの顔と名前を覚えていただき、安心して通っていただける場所になればと考えています。

診察時に心がけていることは?

なるべく子どもにも話しかけるようにしています。もちろん親御さんに話をすれば済むのかもしれません。投薬するのも親御さんだし、どういう場合に来院するかを聞きたいのも親御さんなので、親御さんに話せば良いのかもしれませんが、子どもの年齢に合わせて、できるだけ分かりやすく説明するように心がけています。「こういうことがあったら教えてね」とか「お母さんに言うんだよ」とか、バイキンマンの話をしたり。赤ちゃんにも話しかけちゃいます。親御さんと子ども、半々くらいの比率でちゃんと説明するようにして、子どもに全く説明をしないということはなるべくないようにしています。

「あたまの形外来」を始めるきっかけは?

クリニックは、いろんなことが相談できてこそだと思うんですね。いろんな窓口を増やした方がいいというところで、頭のかたちもやっていくべきだと考えました。自分が大きい病院にいた時からヘルメット治療があることは知っていましたし、頭のかたちを気にされている方が増えてきていると実感がありました。

「赤ちゃんのあたまの形外来」を開設して以降、ご相談の件数は増えましたか?

想像していたより多くなりました。「この子の頭のかたちどうですか?」みたいなご質問は以前からちらほらあったんですが、外来をはじめてから健診で聞いてこられる方が増えました。患者様からすると相談しやすくなっているという印象があります。

ヘルメット治療の効果はどうですか?

自信をもって頭のかたちは改善していくと言えますね。全く良くならないということはないです。患者さんの反応も良好で、みなさん満足されていますね。

治療期間はどれくらいになりますか?

治療期間は平均して3〜4か月程度です。治療開始が遅くて、7か月くらいかかった人も中にはいます。

ヘルメット治療する上で大変なことはありますか?

湿疹などの肌のトラブルに注意することですね。特に、夏スタートになるか冬スタートになるかは選べませんので、夏スタートの時は猛暑の中、被るのはなかなか大変です。

具体的な初診の流れを教えてください。

外来予約のルートは2つあります。お電話での予約か、健診などの時(ワクチンや4か月健診など)に相談されるかです。健診時に相談された場合は、別途専門外来の予約をお取りしています。

外来では最初にノギスでの測定を行います。3D測定より時間がかからず、重症度の判断がしやすいんです。必要に応じて3D測定を行うこともあります。その後、月齢に応じて、患者さんと結果についての対応を相談します。2か月くらいの早めの相談では、まずはホームケアやタミータイムを提案しています。

看護師が電話で最初にホームケアのアドバイスをすることもあり、喜ばれています。実際の来院は4か月前後が適切なタイミングになることが多いので、そのようにご案内することもあります。「効果は持続するの?」「どんな種類があるの?」など、様々なご質問にお答えして不安や疑問な点が解消されるように心がけています。

結果的に軽症だったとしても大丈夫ですか?

もちろん大丈夫です。気になったらまずは相談していただければと思います。軽症でも重症でも、しっかりと対応させていただきます。不安が解消されることが大事だと思っています。

最後にこの記事を読まれる患者さんに、読者の方へのメッセージをお願いします。

まずは気軽に相談してほしいということです。当院では、ヘルメット治療が必要な方だけでなく、どんな相談でも歓迎しています。結果として様子見でもいいですし、治療を選択するのもいいです。どのような選択でも納得されることが重要ですので、気になることがあれば、お早めにご相談ください。

ヘルメット治療について

治療の流れ

初診ではノギスでの測定を行います。必要に応じて3D測定を行うこともあります。 月齢に応じて、患者さんと結果についての対応を相談します。

費用

38.5万円(税込)

診察日時

月~金曜日(9:00~16:00) ※完全予約制

予約

お電話でのご予約、もしくはワクチン・4か月健診の際にご相談ください。

相談窓口

044-739-0888

アクセス

電車・バスでお越しの方: 武蔵小杉駅北口より徒歩3分

お車でお越しの方: 専用駐車場はありません。近隣のパーキング(有料)をご利用下さい。

公開日2024年11月13日

赤ちゃんの頭の形外来で気軽に相談を—大熊先生がヘルメット治療について解説

武蔵小杉森のこどもクリニック
大熊 喜彰先生
「武蔵小杉森のこどもクリニック」の大熊先生は、地域に根ざして安心して通える小児科クリニックを目指している。子どもに関する相談を幅広く受け付ける「よろず相談所」として、親御さんの悩みに応えるべく、あたまの形外来を始めた。そんな大熊先生に、クリニックの特徴やあたまの形外来についての詳細をお聞きしました。(取材日2024年7月22日)

先生のこれまでのご経歴についてお聞かせください。

日本医科大学を卒業して、国立国際医療研究センターで研修をしました。その間に東京女子医大などを経て、武蔵小杉森のこどもクリニックの院長になりました。

医師を目指したきっかけは?

職業を意識するのは、多分文系理系に分かれる時だと思うんですが、それが高校1年生くらいの頃でした。理系に進みたかったんですが、物を相手にする職業じゃなくて、人を相手にする職業をしたかったんです。理系で人を相手にする職業というと、その時の自分には医者しか思いつかなくて。

実は、妹が小さい頃に鼻咽頭が狭くなる病気で苦しんでおり、東大病院で手術を受けることになった際、私が「医者になって妹を治したい」と言っていたと母が教えてくれました。自分ではそのことを覚えていませんでしたが、医師になりたい気持ちが「心の奥底にあったのでは」と母親には言われました。

どんなクリニックを目指していますか?

予防医療には特に力を入れていきたいと考えています。国が推奨する公費の予防接種やコロナワクチンなど、予防できる病気はしっかりと予防していきたいですね。また、医学の進歩により、様々な疾患に対応できるようになっています。それに応じて患者さんのニーズも幅広くなっています。当院では、そういった様々なニーズに応えられるよう、子どもに関する相談を幅広く受け付ける「よろず相談所」のような存在を目指しています。何でも気軽に相談できる場所として、地域の皆様のお役に立てればと思います。

クリニックの中で特にこだわりのある場所はありますか?

院内は木を基調とした温かみのある内装で、天井も高く開放感のある空間になっています。待ち時間も少しでもリラックスして過ごしていただけるよう、ゆったりとした雰囲気づくりを心がけています。また、スタッフの似顔絵を掲示するなど、親しみやすい工夫も取り入れています。地域に根差したクリニックとして、看護師や事務スタッフの顔と名前を覚えていただき、安心して通っていただける場所になればと考えています。

診察時に心がけていることは?

なるべく子どもにも話しかけるようにしています。もちろん親御さんに話をすれば済むのかもしれません。投薬するのも親御さんだし、どういう場合に来院するかを聞きたいのも親御さんなので、親御さんに話せば良いのかもしれませんが、子どもの年齢に合わせて、できるだけ分かりやすく説明するように心がけています。「こういうことがあったら教えてね」とか「お母さんに言うんだよ」とか、バイキンマンの話をしたり。赤ちゃんにも話しかけちゃいます。親御さんと子ども、半々くらいの比率でちゃんと説明するようにして、子どもに全く説明をしないということはなるべくないようにしています。

「あたまの形外来」を始めるきっかけは?

クリニックは、いろんなことが相談できてこそだと思うんですね。いろんな窓口を増やした方がいいというところで、頭のかたちもやっていくべきだと考えました。自分が大きい病院にいた時からヘルメット治療があることは知っていましたし、頭のかたちを気にされている方が増えてきていると実感がありました。

「赤ちゃんのあたまの形外来」を開設して以降、ご相談の件数は増えましたか?

想像していたより多くなりました。「この子の頭のかたちどうですか?」みたいなご質問は以前からちらほらあったんですが、外来をはじめてから健診で聞いてこられる方が増えました。患者様からすると相談しやすくなっているという印象があります。

ヘルメット治療の効果はどうですか?

自信をもって頭のかたちは改善していくと言えますね。全く良くならないということはないです。患者さんの反応も良好で、みなさん満足されていますね。

治療期間はどれくらいになりますか?

治療期間は平均して3〜4か月程度です。治療開始が遅くて、7か月くらいかかった人も中にはいます。

ヘルメット治療する上で大変なことはありますか?

湿疹などの肌のトラブルに注意することですね。特に、夏スタートになるか冬スタートになるかは選べませんので、夏スタートの時は猛暑の中、被るのはなかなか大変です。

具体的な初診の流れを教えてください。

外来予約のルートは2つあります。お電話での予約か、健診などの時(ワクチンや4か月健診など)に相談されるかです。健診時に相談された場合は、別途専門外来の予約をお取りしています。

外来では最初にノギスでの測定を行います。3D測定より時間がかからず、重症度の判断がしやすいんです。必要に応じて3D測定を行うこともあります。その後、月齢に応じて、患者さんと結果についての対応を相談します。2か月くらいの早めの相談では、まずはホームケアやタミータイムを提案しています。

看護師が電話で最初にホームケアのアドバイスをすることもあり、喜ばれています。実際の来院は4か月前後が適切なタイミングになることが多いので、そのようにご案内することもあります。「効果は持続するの?」「どんな種類があるの?」など、様々なご質問にお答えして不安や疑問な点が解消されるように心がけています。

結果的に軽症だったとしても大丈夫ですか?

もちろん大丈夫です。気になったらまずは相談していただければと思います。軽症でも重症でも、しっかりと対応させていただきます。不安が解消されることが大事だと思っています。

最後にこの記事を読まれる患者さんに、読者の方へのメッセージをお願いします。

まずは気軽に相談してほしいということです。当院では、ヘルメット治療が必要な方だけでなく、どんな相談でも歓迎しています。結果として様子見でもいいですし、治療を選択するのもいいです。どのような選択でも納得されることが重要ですので、気になることがあれば、お早めにご相談ください。

ヘルメット治療について

治療の流れ

初診ではノギスでの測定を行います。必要に応じて3D測定を行うこともあります。 月齢に応じて、患者さんと結果についての対応を相談します。

費用

38.5万円(税込)

診察日時

月~金曜日(9:00~16:00) ※完全予約制

予約

お電話でのご予約、もしくはワクチン・4か月健診の際にご相談ください。

相談窓口

044-739-0888

アクセス

電車・バスでお越しの方: 武蔵小杉駅北口より徒歩3分

お車でお越しの方: 専用駐車場はありません。近隣のパーキング(有料)をご利用下さい。