公開日2025年1月20日
頭の形の悩みを解決するクリニック - 岩田先生・大重先生が解説する早期治療の重要性について
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先生のご経歴を教えてください。
岩田先生:
関西医科大学を卒業し、関西医科大学で研修しました。市中病院への出向経験もありますが、キャリアの大半は大学病院で過ごしています。関西医科大学では、小児脳神経外科という診療科があり、頭蓋骨縫合早期癒合症などの手術の経験も積んできました。
大重先生:
同じく関西医科大学を卒業後、大学附属の救命センターを経て、小児脳神経外科を専門の1つにすることになりました。その後は、オーストラリアのニューサウスウェールズ低侵襲センター等の留学を経て、現在は、萱島生野病院で脳神経外科主任部長、副院長を務めています。当クリニックには非常勤医師として関わらせてもらっております。
医師を目指したきっかけは何ですか?
岩田先生:
阪神淡路大震災の経験がきっかけです。中学1年生の時に被災し、家が全壊しました。弟が家から脱出する際にガラスで足を切ってしまい、血が止まらず、病院に急いで駆け込みました。病院では最後の一本の縫合糸だと言われ、処置を受け、助けてもらったという経験が大きなインパクトとなりました。当時、家の周りは火事だらけで、見知らぬ人々と協力して川からバケツリレーで消火活動をしたりなど、命が危ういような状況に追い込まれたり、公園での避難生活など様々な苦労を経験し、医療を通じて人々を助けることをできたらなと思ったのがきっかけです。
大重先生:
祖父が開業医で、一般診療に加えて外科的な処置もできる医師でした。地域の医療従事者との関わりもあり、自然とその環境に馴染んでいきました。高校の中頃の進路選択の時期に、人の役に立つ仕事がしたいという思いが強くあり、医師を志すことになりました。
脳神経外科を選んだ理由を教えてください。
岩田先生:
元々は神経の難病研究を志望し、研究医として生きていきたいと考えていました。しかし、臨床研修制度が始まり、内科、外科、精神科、小児科、産婦人科などを回る中で、救急医療での経験が転機となりました。意識不明の患者さんが運ばれてきた際、MRIで血管の詰まりや出血を確認しても、自分では治療できず脳外科医を待つしかない状況に直面。脳外科医が到着して患者さんを助ける姿に憧れを持ち、自分も直接患者さんを助けられる脳外科医を目指すことにしました。脳外科手術は即座に患者さんを助けられる達成感があり、より臨床に重点を置くことを選択しました。
大重先生:
人命を救え、最も役に立てる分野として、分子遺伝学やDNA操作なども興味を持ち、心が揺らいだ時期もありました。しかし、当初から外科領域を志望していたこともあり、最終的には外科系の中でも特に難しい分野に挑戦したいという思いから脳神経外科を選択しました。
クリニックについて教えてください。
2020年12月にオープンし、4周年を迎えました。脳外科なので、重篤な患者さんに対して迅速な対応ができるようにこだわっています。頭痛い。頭痛が止まらないといったら、くも膜下出血や脳梗塞なども考えられます。脳の病気は時間との戦いなので、すぐに助けないといけません。だから、救急車を呼ぶことも毎日あります。すぐに手術しないといけない患者さんさんが1日に1件か2件くらい来るので、救急車のストレッチャーがMRI室まで入れるように設計しています。クリニックもすべてバリアフリーになっています。
また、待ち時間の短縮にも注力しており、重症患者さんを長時間待たせないよう即日MRI検査を実施しています。受付から放射線技師まで全てを管理し、無駄な作業を徹底的に削減しています。受付では単なる事務作業ではなく、緊急性の高い症状がある患者さんをすぐに見分けて対応する体制も整えています。夜7時まで営業し、急患対応も行っています。特に夜間の最終受付時間帯には重症例が多く、すぐに検査して適切な医療機関に紹介するケースも少なくありません。
頭の形外来を始めたきっかけは?
自身の子どもに頭の歪みが残ってしまった経験が一番大きいです。当時は、まだヘルメット治療が一般的でなく、「病的なものではないから様子を見れば良い」と考えていました。しかし、実際には改善せず、親として心を痛める経験をしました。ちょうど後輩がヘルメット治療を自分の子供にしてあげているのをみて、自分にもそういう選択肢があったのだなと気づきました。
自分と同じような悩みを持っている人は多いのでは考え、頭の専門の脳外科医としてクリニックの開業とともに、この分野に取り組むことが自分の役割だと考えました。
実際に始められて親御さんからの反応はいかがですか?
岩田先生:
治療結果にはほとんどの方に満足いただいており、始めてよかったとやりがいを感じています。また、頭の歪みは客観的な数値としてでてきますが、実際に個々人で抱えていらっしゃるお悩みはさまざまであることを実感しています。患者さんに寄り添った丁寧な説明をおこうことや、どんなお悩みを抱えているのか丁寧にお話をお伺いすることがとても大事だと思っています。
大重先生:
患者さんはとても喜んでくださいますね。実際に、データをみてもきれいな改善の曲線を描くことが多く、治療の効果が客観的でわかりやすく説得力があります。
ヘルメット治療の流れについて教えてください。
ウェブやLINEから予約をお取りすることが可能です。初診の場合は、当院のカウンセラーが、これまでの症例をもとに期待される効果や治療によって起こりうるトラブルなどについて詳しく説明します。その後3D撮影を実施し、データをもとに医師から具体的なお子様の状態について説明いたします。
治療開始後は、LINEにて治療に関する疑問点や不安点、トラブルについて迅速に対応できる体制を整えています。また1か月に1回を目安にご来院いただき、3D撮影で効果を確認していきます。
親御さんへのメッセージをお願いします。
岩田先生:
自らの経験から後悔しないためにも、悩んでいるなら早めの受診をお勧めします。ヘルメットありきではなく、受診した結果、ヘルメット治療が不要であることがわかり、安心してお帰りいただくことも重要です。治療おいても良質なヘルメットで早期に治療すれば、後悔することは少ないと考えています。
また昨今、SNS等で情報が乱立しておりますが、正しい知識の上で、適切な治療選択を行なっていただきたいと考えておりますので、もし頭の形で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、一人で悩まず、専門家に相談することをお勧めします。私たちは患者さんさんの悩みに寄り添い、個々の状況に応じた最適な治療方針を提案させていただきます。
大重先生:
早期にお越しいただいたほうがヘルメット治療以外も含めて選択肢の幅が広がりますので、小さなお悩みでも気になったらお気軽に受診してください。頭蓋骨縫合早期癒合症の可能性も含めて、小児脳神経外科の専門家として、しっかり診させていただきます。
ヘルメット治療について
治療の流れ
当院のカウンセラーが、これまでの症例をもとに期待される効果や治療によって起こりうるトラブルなどについて詳しく説明します。 その後3D撮影を実施し、データをもとに医師から具体的なお子様の状態について説明いたします。
費用
全額自費診療です。 初診料3300円 / 再診料1100円 / 3D撮影料1100円 / ヘルメット作成料 370000円(税込)
診察日時
月~金曜日:9:00~16:00
予約
電話・LINE・WEBでご予約を承っています。
相談窓口
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アクセス
電車・バスでお越しの方: 電車でお越しの方 京阪本線『野江』駅 徒歩約4分 JR『野江』駅 徒歩約7分 バスでお越しの方 『関目1丁目』から 徒歩約1分 『成育2丁目』から 徒歩約1分
お車でお越しの方: 駐車場6台あり