公開日2024年9月3日

ヘルメット治療の流れと開始時期の目安とは? チルドレンクリニックの辻先生が解説

チルドレンクリニック
辻 徹先生
「チルドレンクリニック」は子供たちの自然治癒力を期待し、必要最小限の検査や治療を目指している。辻 徹先生は、約20年の小児科医としての経験を生かし、「患者さんのために」をモットーに、病気の予防や育児相談に積極的に取り組んでいる。その中で、患者さんの希望に応えたいという思いから頭の形外来を始めた。そんな辻先生にクリニックの目指す姿や頭の形外来についていろいろと教えていただきました。(取材日2024年7月9日)

これまでのご経歴を教えていただけますか?

藤田保健衛生大学を卒業し、その大学病院の小児科で臨床研修をしました。研修後は小児の心臓病を勉強するために、東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所の循環器小児科で勤務をし、その後、東北地方の郡山市にある本多記念東北循環器科病院小児科科長、脳神経疾患研究所附属総合南東北病院小児科科長などを経て、静岡県の袋井市民病院に勤務することとなりました。最終的に独立してこのチルドレンクリニックを開業しました。

先生が医師を目指したきっかけは何だったのでしょうか?

父が内科・小児科医だったので、その影響を受けて医師を目指すようになりました。実はもともとは動物が好きで獣医になりたかったので、最初は医師になることにあまり乗り気ではありませんでした。たまに、もう一度大学に入学して獣医の勉強もしてみたいなと思うこともありますが、親の期待や周囲の環境もあり、必死に勉強をして医師になることができてよかったと思っています。

小児科を選ばれた理由は何ですか?

父が小児科医であったことも一つの理由ですが、学生実習の際に子供たちと接する中で、やりがいを感じたことが一つの理由ですね。子供たちは純粋で、成長を見守ることに喜びを感じます。小児科は子供たちの成長を見守りながら、新しいチャレンジをすることができるので、自分には合っていると感じました。

どんなクリニックにしたいという思いで開業されましたか?

チルドレンクリニック待合室

小児科は急な発熱の患者さんが多いので、極力いつでもすぐに対応できるような体制にしてあげたいと考えています。予約しても熱発やご両親の都合でその日に来れない場合などもあると思いますので、基本的に予約制ではなく診療時間中に来ていただければ、体調不良、予防接種なども対応できるようにしています。

クリニックの入口を二つに分け、病気の患者さんと予防接種を受けに来る患者さんが分かれるようにして感染対策をしています。また、駐車場には屋根を設けており、雨の日や暑い日でも安心して来られるように工夫しています。また、自動会計システムを導入し、スタッフの作業負担を軽減することで、より効率的な診療を実現しています。

診察時に心がけていることはありますか?

チルドレンクリニック入口

診察時には、できるだけ家庭で対応できることをお伝えするようにしています。例えば、熱が出た場合や咳が出た場合など、慌てずに1~2日様子を見てから病院に来れば良いんだよ、ということを伝えています。また、解熱剤などの薬に頼りすぎず、自然治癒力を重視することも心がけています。お子さんの症状をじっくり観察し、必要な場合にはもちろん対応しますが、家庭でできるケアについても詳しく説明するようにしています。

頭の形外来を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

最初にヘルメット治療のことを知ったときは特に必要ないかなと思っていましたが、美容医療が一般的になりつつある現代では、頭の形を気にする親御さんも多いのではないかと思うようになりました。そのころ、知り合いの先生からも話を伺い、頭の形外来を始めることにしました。実際に始めてみると、比較的安価かつ空気孔がありムレの少ないヘルメットを希望し、わざわざ遠方から来ていただいた患者さんもいらっしゃり、多くの親御さんが関心を持っていて、必要とされていることを実感しました。

外来を始めてみていかがですか?

予想以上にヘルメット治療を希望される方が多いんだなと感じた反面、データを見た上で重症という結果でも特に気にされない方もいらっしゃいます。頭の形に対する捉え方は人それぞれですので、基本的には、ヘルメット治療を実施するかどうかはご両親に判断を委ねるような形にしています。

ヘルメット治療の効果はいかがですか?

もちろん個人差はありますが、みなさんデータを見て、喜んでいただけることが多いです。データやグラフでの改善の様子を見て、やって良かったと感じていただけているようです。

デメリットとして、擦れなどによる肌の赤みの問題が発生することがありますのが、その都度適切に対応しています。これらの問題についても丁寧に説明し、安心して治療を受けてもらえるように心がけています。

予約の取り方を教えてください。

基本的に電話で予約の受付をしています。クリニックのラインに直接問い合わせしていただくことも可能です。診察を行っているのは基本的に火曜日の午前中です。

いつ頃ヘルメット治療を開始するのが良いですか?

早くて月齢3ヶ月くらいじゃないかなと思います。3、4ヶ月健診の時に頭の形が気になるようだったらそのころに受診し、治療を始めていただくというのが良いタイミングかと思います。2ヶ月の子はまだ首が座っていないのでちょっと大変ですね。ヘルメット治療するのであれば、首が座ってからの方が安心です。逆に、遅く始めた方の中には月齢8ヶ月くらいの方もいます。

最後に、読者の皆様へメッセージをお願いします。

頭の形については、不安なことがあれば早めに一度受診していただいて、実際の3Dデータを見ながら相談してもらうのが良いと思います。

発熱の場合はすぐに病院に来るのではなく、家庭で様子を見てから来ていただくことが大切です。保育園や学校の先生からすぐに病院で診てもらうよう指示がある場合などは難しい立場かと思いますが、インフルエンザなどの検査も発症後半日以上経たないと正しい結果が出ないことが多いです。熱が出ても慌てすぎず、家で様子を見ていただき、異変があれば来ていただければ大丈夫ですよとお伝えしたいです。

ヘルメット治療について

治療の流れ

初診では3Dデータ作成のための撮影をします。ヘルメット治療を行う場合は月に1回程度を目安に通院していただき、治療経過や赤ちゃんに問題が起きてないか確認します。

費用

33万円(税込)

診察日時

火曜 午前(9:00~12:00) ※診療の状況により他の曜日をご案内する場合もあります。

予約

完全予約制です。 まずは、お電話またはクリニックLINEにてご相談ください。

相談窓口

053-420-6111

アクセス

電車・バスでお越しの方:JR浜松駅 16番乗場より41系統「花川運動公園」行に乗り、「開成中学入口」で下車。

お車でお越しの方:屋根付き駐車場16台分(身障者用含む)、一般の駐車場31台分、計47台分の駐車スペースがあります。

公開日2024年9月3日

ヘルメット治療の流れと開始時期の目安とは? チルドレンクリニックの辻先生が解説

チルドレンクリニック
辻 徹先生
「チルドレンクリニック」は子供たちの自然治癒力を期待し、必要最小限の検査や治療を目指している。辻 徹先生は、約20年の小児科医としての経験を生かし、「患者さんのために」をモットーに、病気の予防や育児相談に積極的に取り組んでいる。その中で、患者さんの希望に応えたいという思いから頭の形外来を始めた。そんな辻先生にクリニックの目指す姿や頭の形外来についていろいろと教えていただきました。(取材日2024年7月9日)

これまでのご経歴を教えていただけますか?

藤田保健衛生大学を卒業し、その大学病院の小児科で臨床研修をしました。研修後は小児の心臓病を勉強するために、東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所の循環器小児科で勤務をし、その後、東北地方の郡山市にある本多記念東北循環器科病院小児科科長、脳神経疾患研究所附属総合南東北病院小児科科長などを経て、静岡県の袋井市民病院に勤務することとなりました。最終的に独立してこのチルドレンクリニックを開業しました。

先生が医師を目指したきっかけは何だったのでしょうか?

父が内科・小児科医だったので、その影響を受けて医師を目指すようになりました。実はもともとは動物が好きで獣医になりたかったので、最初は医師になることにあまり乗り気ではありませんでした。たまに、もう一度大学に入学して獣医の勉強もしてみたいなと思うこともありますが、親の期待や周囲の環境もあり、必死に勉強をして医師になることができてよかったと思っています。

小児科を選ばれた理由は何ですか?

父が小児科医であったことも一つの理由ですが、学生実習の際に子供たちと接する中で、やりがいを感じたことが一つの理由ですね。子供たちは純粋で、成長を見守ることに喜びを感じます。小児科は子供たちの成長を見守りながら、新しいチャレンジをすることができるので、自分には合っていると感じました。

どんなクリニックにしたいという思いで開業されましたか?

チルドレンクリニック待合室

小児科は急な発熱の患者さんが多いので、極力いつでもすぐに対応できるような体制にしてあげたいと考えています。予約しても熱発やご両親の都合でその日に来れない場合などもあると思いますので、基本的に予約制ではなく診療時間中に来ていただければ、体調不良、予防接種なども対応できるようにしています。

クリニックの入口を二つに分け、病気の患者さんと予防接種を受けに来る患者さんが分かれるようにして感染対策をしています。また、駐車場には屋根を設けており、雨の日や暑い日でも安心して来られるように工夫しています。また、自動会計システムを導入し、スタッフの作業負担を軽減することで、より効率的な診療を実現しています。

診察時に心がけていることはありますか?

チルドレンクリニック入口

診察時には、できるだけ家庭で対応できることをお伝えするようにしています。例えば、熱が出た場合や咳が出た場合など、慌てずに1~2日様子を見てから病院に来れば良いんだよ、ということを伝えています。また、解熱剤などの薬に頼りすぎず、自然治癒力を重視することも心がけています。お子さんの症状をじっくり観察し、必要な場合にはもちろん対応しますが、家庭でできるケアについても詳しく説明するようにしています。

頭の形外来を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

最初にヘルメット治療のことを知ったときは特に必要ないかなと思っていましたが、美容医療が一般的になりつつある現代では、頭の形を気にする親御さんも多いのではないかと思うようになりました。そのころ、知り合いの先生からも話を伺い、頭の形外来を始めることにしました。実際に始めてみると、比較的安価かつ空気孔がありムレの少ないヘルメットを希望し、わざわざ遠方から来ていただいた患者さんもいらっしゃり、多くの親御さんが関心を持っていて、必要とされていることを実感しました。

外来を始めてみていかがですか?

予想以上にヘルメット治療を希望される方が多いんだなと感じた反面、データを見た上で重症という結果でも特に気にされない方もいらっしゃいます。頭の形に対する捉え方は人それぞれですので、基本的には、ヘルメット治療を実施するかどうかはご両親に判断を委ねるような形にしています。

ヘルメット治療の効果はいかがですか?

もちろん個人差はありますが、みなさんデータを見て、喜んでいただけることが多いです。データやグラフでの改善の様子を見て、やって良かったと感じていただけているようです。

デメリットとして、擦れなどによる肌の赤みの問題が発生することがありますのが、その都度適切に対応しています。これらの問題についても丁寧に説明し、安心して治療を受けてもらえるように心がけています。

予約の取り方を教えてください。

基本的に電話で予約の受付をしています。クリニックのラインに直接問い合わせしていただくことも可能です。診察を行っているのは基本的に火曜日の午前中です。

いつ頃ヘルメット治療を開始するのが良いですか?

早くて月齢3ヶ月くらいじゃないかなと思います。3、4ヶ月健診の時に頭の形が気になるようだったらそのころに受診し、治療を始めていただくというのが良いタイミングかと思います。2ヶ月の子はまだ首が座っていないのでちょっと大変ですね。ヘルメット治療するのであれば、首が座ってからの方が安心です。逆に、遅く始めた方の中には月齢8ヶ月くらいの方もいます。

最後に、読者の皆様へメッセージをお願いします。

頭の形については、不安なことがあれば早めに一度受診していただいて、実際の3Dデータを見ながら相談してもらうのが良いと思います。

発熱の場合はすぐに病院に来るのではなく、家庭で様子を見てから来ていただくことが大切です。保育園や学校の先生からすぐに病院で診てもらうよう指示がある場合などは難しい立場かと思いますが、インフルエンザなどの検査も発症後半日以上経たないと正しい結果が出ないことが多いです。熱が出ても慌てすぎず、家で様子を見ていただき、異変があれば来ていただければ大丈夫ですよとお伝えしたいです。

ヘルメット治療について

治療の流れ

初診では3Dデータ作成のための撮影をします。ヘルメット治療を行う場合は月に1回程度を目安に通院していただき、治療経過や赤ちゃんに問題が起きてないか確認します。

費用

33万円(税込)

診察日時

火曜 午前(9:00~12:00) ※診療の状況により他の曜日をご案内する場合もあります。

予約

完全予約制です。 まずは、お電話またはクリニックLINEにてご相談ください。

相談窓口

053-420-6111

アクセス

電車・バスでお越しの方: JR浜松駅 16番乗場より41系統「花川運動公園」行に乗り、「開成中学入口」で下車。

お車でお越しの方: 屋根付き駐車場16台分(身障者用含む)、一般の駐車場31台分、計47台分の駐車スペースがあります。