公開日 2024/12/03

【医師解説】赤ちゃんのハイハイはいつから?練習方法やしない原因について

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武田 賢大 先生

赤ちゃんがハイハイを始めるのはいつ頃でしょうか?いつ始まるのか、遅い場合はどうしたらよいのか、気になっているママ・パパもいるのではないでしょうか。この記事では、ハイハイの発達時期、ハイハイをしない・遅れる原因、練習方法、安全対策などについて詳しく解説します。赤ちゃんの発達過程に合わせた適切な環境づくりと働きかけを行い、赤ちゃんの健やかな成長を手助けしましょう。

赤ちゃんのハイハイとは?

赤ちゃん つかまり立ち

ハイハイの定義と発達の重要な役割

ハイハイとは、手のひらと膝下を床に付け、おなかを床に付けずに前進する移動方法のことをいいます。赤ちゃんの発達過程において、とても重要な一つの通過地点です。ハイハイには、ずりばいや高ばいなどいくつかの段階があります。ずりばいは、うつぶせでお腹を床につけた状態での移動を指します。一方、高ばいは、膝を床に付けずに、ひじと膝を伸ばした姿勢での移動を指します。

赤ちゃんがハイハイを始める時期とは

厚生労働省の「平成22年乳幼児身体発育調査」によると、生後4~5か月だと0.9%、5~6か月だと5.5%、6~7か月だと 22.6%7~8か月だと 51.1%、8~9か月だと75.4%、9~10か月だと90.3%の赤ちゃんがハイハイを始めると報告されています。この統計データから、多くの赤ちゃんが7~9か月の間にハイハイを始めることがわかります。ただし、あくまでも平均的な発達時期です。これより早いことや遅いことがあっても、焦る必要はありません。

月齢

首のすわり

ねがえり

ひとりすわり

ハイハイ

2ヶ月〜3ヶ月未満

11.7 %

1.1 %

3ヶ月〜4ヶ月

63.0 %

14.4 %

4ヶ月〜5ヶ月

93.8 %

52.7 %

0.5 %

0.9 %

5ヶ月〜6ヶ月

98.7 %

86.6 %

7.7 %

5.5 %

6ヶ月〜7ヶ月

99.5 %

95.8 %

33.6 %

22.6 %

7ヶ月〜8ヶ月

99.2 %

68.1 %

51.1 %

8ヶ月〜9ヶ月

98.0 %

86.3 %

75.4 %

9ヶ月〜10ヶ月

96.1 %

90.3 %

ハイハイに至るまでの発達段階

ハイハイに至るまでには、いくつかの発達段階があります。主な段階は以下の通りです。


首のすわり(生後4-5か月頃):乳幼児を仰向けに寝かせ、両手を持って引き起こしたとき、首が 遅れないでついてくる。

寝返り (生後6か月頃):左右どちらかの方向にでも仰位から腹位にかわることができるも

ずりばい (生後7か月頃)

ハイハイ (生後8-9か月頃):はって移動できる。

つかまり立ち (生後10か月頃):長時間かかっても何かにつかまってひとりで立ちあがることができる。

伝い歩き独立歩行 (1歳過ぎ):物につかまらないで、2~3歩あるくことができる。


赤ちゃんはこれらの段階を通して、少しずつ上手に体を動かせるようになり、自分で行動範囲も広がっていきます。この時期には、全身の筋力が育ち、バランス感覚も発達していきます。また、ハイハイは股関節の形成にも重要な役割を果たしています。

ハイハイをしない・遅れる原因と対処法

赤ちゃんのハイハイは、生後8~9ヶ月頃に始まるのが一般的ですが、個人差が大きく、ハイハイをしない、あるいは遅れる赤ちゃんもいます。ここでは、しない・遅れる原因について詳しく見ていきましょう。

個人差によるハイハイの遅れ

まず、ハイハイの開始時期には個人差があることを理解しておきましょう。厚生労働省の調査によると、生後9~10ヶ月までにハイハイができるようになる赤ちゃんは90.3%であり、残りの約10%の赤ちゃんは、それ以降にハイハイを始めることになります。また、ハイハイをせずに、いきなりつかまり立ちや伝い歩きを始める赤ちゃんもいます。ハイハイは発達の大事な過程ですが、一時的に飛ばしてしまうことがあっても、異常なことではありません。発達には個人差があり、それぞれのペースを尊重することが大切です。

環境要因による場合

赤ちゃんがハイハイをしない・遅れる原因として、環境要因も考えられます。例えば、ハイハイの練習をするための十分なスペースが確保されていない場合、ハイハイを始めるタイミングを逃してしまうかもしれません。また、床の素材や温度なども、ハイハイに影響を与える可能性があります。フローリングが滑りやすかったり、床が冷たすぎたりすると、赤ちゃんはハイハイを嫌がるかもしれません。

専門家に相談すべきサインを見逃さないために

ハイハイの遅れが、発達全体の遅れを暗示している可能性もあります。特に、生後10ヶ月を過ぎてもずりばいをする兆しがない場合や、表情の乏しさなどが同時に見られる場合は、発達の遅れが疑われます。また、手指の使用や言語理解などの他の発達面でも遅れが見られたり、乳幼児健診で医師から発達の遅れを指摘されたりしている場合は、注意が必要です。こうしたサインが複数見られる場合は、できるだけ早く専門家に相談することをおすすめします。

ハイハイを促す練習方法とは?遊びと環境づくりの工夫

ハイハイ 環境づくり

赤ちゃんのハイハイを促すには、しっかりした環境づくりや練習方法が大事になります。ここでは、赤ちゃんのハイハイを促すための具体的な方法をご紹介します。


ハイハイを促すための安全な環境づくりのポイント

ハイハイの練習を始める前に、赤ちゃんが安全に動き回れる環境を整えましょう。まず、十分な運動スペースを確保することが大切です。家具の角には保護材を取り付けたりクッションで隠し、小さな物や危険な物は赤ちゃんの手の届かない場所に置くようにしてください。また、赤ちゃんの興味を引くような玩具を置くことで、運動意欲を高めることができます。発達段階に合わせて、触れたり握ったりしやすい玩具を選ぶとよいでしょう。

赤ちゃんが楽しみながら練習できる遊び方

赤ちゃんのハイハイを促すには、遊びを通した練習が効果的です。まず、うつ伏せの姿勢から始めましょう。赤ちゃんの前に玩具を置き、興味を引くようにしてください。手を使って玩具に触れようとする動作は、はいはいの準備運動になります。次に、膝立ちの姿勢を取れるようにサポートします。両手で支えながら、赤ちゃんを膝立ちの姿勢にしてあげましょう。この姿勢を保てるようになると、ハイハイに近づきます。さらに、つかまり立ちの練習も取り入れてみてください。低い台などにつかまらせ、立つ姿勢を保つ練習をします。バランス感覚を養うことで、ハイハイがスムーズになります。

赤ちゃんがハイハイに挑戦している時は、温かく見守ることが大切です。うまくできない時も、叱ったり強制したりせず、励ましの言葉をかけてあげましょう。赤ちゃんのペースを尊重し、できることを褒めて自信をつけさせましょう。上手にできた時は、たくさん褒めてあげてください。また、赤ちゃんの表情や様子をよく観察し、疲れているようであれば無理をさせず休憩を取りましょう。赤ちゃんからのサインを見逃さないよう、注意深く見守ってあげてください。

ハイハイ練習中のNG行為と注意点

ハイハイ期は、大きな成長の節目ですが、移動が多くなる分、事故のリスクも高まります。ここでは、ハイハイ期の赤ちゃんを守るための安全対策と注意点について見ていきましょう。練習中は、赤ちゃんの安全を第一に考えなくてはいけません。特に絶対にしてはいけないNG行為があります。赤ちゃんを叱る、強制する、一人にして目を離す、危険な場所で練習させる、長時間連続で練習させる、といった行為です。特に、赤ちゃんから目を離すことは厳禁です。ほんの少しの間でも、思わぬ事故につながる恐れがあります。日頃の育児・お仕事等でお疲れかもしれませんが、常に赤ちゃんのそばにいて、しっかりと見守ってあげることが安全につながります。

赤ちゃんの安全を守るための具体的な注意点

ハイハイができるようになると、赤ちゃんの行動範囲が一気に広がります。そのため、家の中の危険箇所を把握し、適切な対策をしてあげましょう。まず、誤飲防止のために、小さな物や電池、薬品などは赤ちゃんの手の届かない場所に保管しましょう。また、家具の角にはクッションを取り付け、ケガを防ぎます。階段には柵を設置し、赤ちゃんが一人で上れないようにしましょう。キッチンやバスルームなどの水回りも要注意です。洗剤や薬品は高い位置に置き、流し台の下に扉があればチャイルドロックを取り付けるとよいでしょう。お風呂場では、浴槽に水を貯めたままにしてはいけません。

寝返りやハイハイによる事故事例と予防策

ハイハイ期の赤ちゃんに多い事故として、寝返りやハイハイに関連したものがあります。実際にどのような事例があるのか、予防策と合わせて確認しておきましょう。

事故の種類

具体例

対策方法

落下事故

ベッドやソファからの落下

・ベッドやソファに柵を設置

家具の転倒事故

タンスや本棚の店頭

・家具を壁に固定する

・重い物を上段に行い

食器などの落下事故

テーブルクロスをひっぱり食器を落とす

・テーブルクロスを使わない

・食器や重いものをテーブルクロスの上に置かない

やけど事故

ストーブやアイロンに触れ、やけど

・使用後はスイッチを切り、手の届かない場所に片付ける

赤ちゃんにとって危険となりうる器具を使用しないもしくはスイッチを切ったり、しまったりして安全な状態にしておきましょう。


赤ちゃんのハイハイに関するよくある質問

お母さんとこども

赤ちゃんの成長には個人差があるため、気になることも多いですよね。ここでは、ハイハイに関するよくある質問をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

Q.おすわりが早くできるようになると腰に負担がかかりますか? 

A.おすわりができるようになる時期には個人差がありますが、早くおすわりをすることで腰に負担がかかるということはありません。ただし、あぐら座りやW座り(真正面から見ると、ちょうどアルファベットのWの形になる座り方)を長時間続けることで、O脚(左右の内くるぶしをそろえても、左右の膝の内側が接しない状態)の原因になるとも考えられています。おすわりの姿勢が安定してきたら、コンパクトな座り方を意識するとよいでしょう。

Q.ハイハイをしないまま立ち始めるようになりました。はいはいをしないと問題はありますか? 

A.一部の赤ちゃんは、ハイハイの時期を飛ばして立ち始めることがあります。このように、ハイハイをしないで、座ったまま移動し始めて、そのまま立ち上がり独歩を獲得するお子さんを、シャフリングベビーといいます。個人差が大きいことも事実です。基本的にはシャフリングベビーは正常発達の一部とされており、やや独歩獲得が遅れる傾向にあるのですが、歩き始めればその後の運動発達は、ハイハイをした子と比べても差がないと言われています。したがって、ハイハイをしなかったからといって、直ちに問題があるわけではありません。他の発達面の異常(言語習得や理解、手指の運動、情緒など)や哺乳力低下などが見られた場合には、シャフリングベビーではなく、背景に発達遅滞を来たす疾患がある可能性が疑われます。そうした場合には小児科医の診察を受けましょう。ただし、ハイハイをスキップすることで、上半身と下半身の協調運動やバランス感覚の発達に影響が出る可能性はあります。他の発達面での遅れも見られるようなら、医療機関への相談をおすすめします。

赤ちゃんの健やかな成長を見守るために

赤ちゃんのハイハイについて、発達時期、遅れる原因、促す練習方法、安全対策などを詳しく解説してきました。ハイハイは、7~9ヶ月頃に始まるのが一般的ですが、個人差が大きいのも特徴です。ハイハイを促すときには、赤ちゃんのペースを尊重し、適切に励ます姿勢が大切になります。さらに練習中は赤ちゃんから目を離さないようにして、家庭内の危険箇所の把握と事故防止対策を行うことを忘れないようにしましょう。赤ちゃんが安全に動き回れる環境を整え、成長と発達を温かく見守っていきましょう。

頭の形測定


公開日 2024/12/03

【医師解説】赤ちゃんのハイハイはいつから?練習方法やしない原因について

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武田 賢大 先生

赤ちゃんがハイハイを始めるのはいつ頃でしょうか?いつ始まるのか、遅い場合はどうしたらよいのか、気になっているママ・パパもいるのではないでしょうか。この記事では、ハイハイの発達時期、ハイハイをしない・遅れる原因、練習方法、安全対策などについて詳しく解説します。赤ちゃんの発達過程に合わせた適切な環境づくりと働きかけを行い、赤ちゃんの健やかな成長を手助けしましょう。

赤ちゃんのハイハイとは?

赤ちゃん つかまり立ち

ハイハイの定義と発達の重要な役割

ハイハイとは、手のひらと膝下を床に付け、おなかを床に付けずに前進する移動方法のことをいいます。赤ちゃんの発達過程において、とても重要な一つの通過地点です。ハイハイには、ずりばいや高ばいなどいくつかの段階があります。ずりばいは、うつぶせでお腹を床につけた状態での移動を指します。一方、高ばいは、膝を床に付けずに、ひじと膝を伸ばした姿勢での移動を指します。

赤ちゃんがハイハイを始める時期とは

厚生労働省の「平成22年乳幼児身体発育調査」によると、生後4~5か月だと0.9%、5~6か月だと5.5%、6~7か月だと 22.6%7~8か月だと 51.1%、8~9か月だと75.4%、9~10か月だと90.3%の赤ちゃんがハイハイを始めると報告されています。この統計データから、多くの赤ちゃんが7~9か月の間にハイハイを始めることがわかります。ただし、あくまでも平均的な発達時期です。これより早いことや遅いことがあっても、焦る必要はありません。

月齢

首のすわり

ねがえり

ひとりすわり

ハイハイ

2ヶ月〜3ヶ月未満

11.7 %

1.1 %

3ヶ月〜4ヶ月

63.0 %

14.4 %

4ヶ月〜5ヶ月

93.8 %

52.7 %

0.5 %

0.9 %

5ヶ月〜6ヶ月

98.7 %

86.6 %

7.7 %

5.5 %

6ヶ月〜7ヶ月

99.5 %

95.8 %

33.6 %

22.6 %

7ヶ月〜8ヶ月

99.2 %

68.1 %

51.1 %

8ヶ月〜9ヶ月

98.0 %

86.3 %

75.4 %

9ヶ月〜10ヶ月

96.1 %

90.3 %

ハイハイに至るまでの発達段階

ハイハイに至るまでには、いくつかの発達段階があります。主な段階は以下の通りです。


首のすわり(生後4-5か月頃):乳幼児を仰向けに寝かせ、両手を持って引き起こしたとき、首が 遅れないでついてくる。

寝返り (生後6か月頃):左右どちらかの方向にでも仰位から腹位にかわることができるも

ずりばい (生後7か月頃)

ハイハイ (生後8-9か月頃):はって移動できる。

つかまり立ち (生後10か月頃):長時間かかっても何かにつかまってひとりで立ちあがることができる。

伝い歩き独立歩行 (1歳過ぎ):物につかまらないで、2~3歩あるくことができる。


赤ちゃんはこれらの段階を通して、少しずつ上手に体を動かせるようになり、自分で行動範囲も広がっていきます。この時期には、全身の筋力が育ち、バランス感覚も発達していきます。また、ハイハイは股関節の形成にも重要な役割を果たしています。

ハイハイをしない・遅れる原因と対処法

赤ちゃんのハイハイは、生後8~9ヶ月頃に始まるのが一般的ですが、個人差が大きく、ハイハイをしない、あるいは遅れる赤ちゃんもいます。ここでは、しない・遅れる原因について詳しく見ていきましょう。

個人差によるハイハイの遅れ

まず、ハイハイの開始時期には個人差があることを理解しておきましょう。厚生労働省の調査によると、生後9~10ヶ月までにハイハイができるようになる赤ちゃんは90.3%であり、残りの約10%の赤ちゃんは、それ以降にハイハイを始めることになります。また、ハイハイをせずに、いきなりつかまり立ちや伝い歩きを始める赤ちゃんもいます。ハイハイは発達の大事な過程ですが、一時的に飛ばしてしまうことがあっても、異常なことではありません。発達には個人差があり、それぞれのペースを尊重することが大切です。

環境要因による場合

赤ちゃんがハイハイをしない・遅れる原因として、環境要因も考えられます。例えば、ハイハイの練習をするための十分なスペースが確保されていない場合、ハイハイを始めるタイミングを逃してしまうかもしれません。また、床の素材や温度なども、ハイハイに影響を与える可能性があります。フローリングが滑りやすかったり、床が冷たすぎたりすると、赤ちゃんはハイハイを嫌がるかもしれません。

専門家に相談すべきサインを見逃さないために

ハイハイの遅れが、発達全体の遅れを暗示している可能性もあります。特に、生後10ヶ月を過ぎてもずりばいをする兆しがない場合や、表情の乏しさなどが同時に見られる場合は、発達の遅れが疑われます。また、手指の使用や言語理解などの他の発達面でも遅れが見られたり、乳幼児健診で医師から発達の遅れを指摘されたりしている場合は、注意が必要です。こうしたサインが複数見られる場合は、できるだけ早く専門家に相談することをおすすめします。

ハイハイを促す練習方法とは?遊びと環境づくりの工夫

ハイハイ 環境づくり

赤ちゃんのハイハイを促すには、しっかりした環境づくりや練習方法が大事になります。ここでは、赤ちゃんのハイハイを促すための具体的な方法をご紹介します。


ハイハイを促すための安全な環境づくりのポイント

ハイハイの練習を始める前に、赤ちゃんが安全に動き回れる環境を整えましょう。まず、十分な運動スペースを確保することが大切です。家具の角には保護材を取り付けたりクッションで隠し、小さな物や危険な物は赤ちゃんの手の届かない場所に置くようにしてください。また、赤ちゃんの興味を引くような玩具を置くことで、運動意欲を高めることができます。発達段階に合わせて、触れたり握ったりしやすい玩具を選ぶとよいでしょう。

赤ちゃんが楽しみながら練習できる遊び方

赤ちゃんのハイハイを促すには、遊びを通した練習が効果的です。まず、うつ伏せの姿勢から始めましょう。赤ちゃんの前に玩具を置き、興味を引くようにしてください。手を使って玩具に触れようとする動作は、はいはいの準備運動になります。次に、膝立ちの姿勢を取れるようにサポートします。両手で支えながら、赤ちゃんを膝立ちの姿勢にしてあげましょう。この姿勢を保てるようになると、ハイハイに近づきます。さらに、つかまり立ちの練習も取り入れてみてください。低い台などにつかまらせ、立つ姿勢を保つ練習をします。バランス感覚を養うことで、ハイハイがスムーズになります。

赤ちゃんがハイハイに挑戦している時は、温かく見守ることが大切です。うまくできない時も、叱ったり強制したりせず、励ましの言葉をかけてあげましょう。赤ちゃんのペースを尊重し、できることを褒めて自信をつけさせましょう。上手にできた時は、たくさん褒めてあげてください。また、赤ちゃんの表情や様子をよく観察し、疲れているようであれば無理をさせず休憩を取りましょう。赤ちゃんからのサインを見逃さないよう、注意深く見守ってあげてください。

ハイハイ練習中のNG行為と注意点

ハイハイ期は、大きな成長の節目ですが、移動が多くなる分、事故のリスクも高まります。ここでは、ハイハイ期の赤ちゃんを守るための安全対策と注意点について見ていきましょう。練習中は、赤ちゃんの安全を第一に考えなくてはいけません。特に絶対にしてはいけないNG行為があります。赤ちゃんを叱る、強制する、一人にして目を離す、危険な場所で練習させる、長時間連続で練習させる、といった行為です。特に、赤ちゃんから目を離すことは厳禁です。ほんの少しの間でも、思わぬ事故につながる恐れがあります。日頃の育児・お仕事等でお疲れかもしれませんが、常に赤ちゃんのそばにいて、しっかりと見守ってあげることが安全につながります。

赤ちゃんの安全を守るための具体的な注意点

ハイハイができるようになると、赤ちゃんの行動範囲が一気に広がります。そのため、家の中の危険箇所を把握し、適切な対策をしてあげましょう。まず、誤飲防止のために、小さな物や電池、薬品などは赤ちゃんの手の届かない場所に保管しましょう。また、家具の角にはクッションを取り付け、ケガを防ぎます。階段には柵を設置し、赤ちゃんが一人で上れないようにしましょう。キッチンやバスルームなどの水回りも要注意です。洗剤や薬品は高い位置に置き、流し台の下に扉があればチャイルドロックを取り付けるとよいでしょう。お風呂場では、浴槽に水を貯めたままにしてはいけません。

寝返りやハイハイによる事故事例と予防策

ハイハイ期の赤ちゃんに多い事故として、寝返りやハイハイに関連したものがあります。実際にどのような事例があるのか、予防策と合わせて確認しておきましょう。

事故の種類

具体例

対策方法

落下事故

ベッドやソファからの落下

・ベッドやソファに柵を設置

家具の転倒事故

タンスや本棚の店頭

・家具を壁に固定する

・重い物を上段に行い

食器などの落下事故

テーブルクロスをひっぱり食器を落とす

・テーブルクロスを使わない

・食器や重いものをテーブルクロスの上に置かない

やけど事故

ストーブやアイロンに触れ、やけど

・使用後はスイッチを切り、手の届かない場所に片付ける

赤ちゃんにとって危険となりうる器具を使用しないもしくはスイッチを切ったり、しまったりして安全な状態にしておきましょう。


赤ちゃんのハイハイに関するよくある質問

お母さんとこども

赤ちゃんの成長には個人差があるため、気になることも多いですよね。ここでは、ハイハイに関するよくある質問をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

Q.おすわりが早くできるようになると腰に負担がかかりますか? 

A.おすわりができるようになる時期には個人差がありますが、早くおすわりをすることで腰に負担がかかるということはありません。ただし、あぐら座りやW座り(真正面から見ると、ちょうどアルファベットのWの形になる座り方)を長時間続けることで、O脚(左右の内くるぶしをそろえても、左右の膝の内側が接しない状態)の原因になるとも考えられています。おすわりの姿勢が安定してきたら、コンパクトな座り方を意識するとよいでしょう。

Q.ハイハイをしないまま立ち始めるようになりました。はいはいをしないと問題はありますか? 

A.一部の赤ちゃんは、ハイハイの時期を飛ばして立ち始めることがあります。このように、ハイハイをしないで、座ったまま移動し始めて、そのまま立ち上がり独歩を獲得するお子さんを、シャフリングベビーといいます。個人差が大きいことも事実です。基本的にはシャフリングベビーは正常発達の一部とされており、やや独歩獲得が遅れる傾向にあるのですが、歩き始めればその後の運動発達は、ハイハイをした子と比べても差がないと言われています。したがって、ハイハイをしなかったからといって、直ちに問題があるわけではありません。他の発達面の異常(言語習得や理解、手指の運動、情緒など)や哺乳力低下などが見られた場合には、シャフリングベビーではなく、背景に発達遅滞を来たす疾患がある可能性が疑われます。そうした場合には小児科医の診察を受けましょう。ただし、ハイハイをスキップすることで、上半身と下半身の協調運動やバランス感覚の発達に影響が出る可能性はあります。他の発達面での遅れも見られるようなら、医療機関への相談をおすすめします。

赤ちゃんの健やかな成長を見守るために

赤ちゃんのハイハイについて、発達時期、遅れる原因、促す練習方法、安全対策などを詳しく解説してきました。ハイハイは、7~9ヶ月頃に始まるのが一般的ですが、個人差が大きいのも特徴です。ハイハイを促すときには、赤ちゃんのペースを尊重し、適切に励ます姿勢が大切になります。さらに練習中は赤ちゃんから目を離さないようにして、家庭内の危険箇所の把握と事故防止対策を行うことを忘れないようにしましょう。赤ちゃんが安全に動き回れる環境を整え、成長と発達を温かく見守っていきましょう。

頭の形測定