公開日 2024/09/10

【医師解説】タミータイム(うつぶせ遊び)とは?6つの効果と月齢別のやり方、注意点について解説

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清益 功浩 先生

「タミータイムってなに?」「どのような効果がある?」そんな疑問を感じてはいませんか?タミータイムとは、赤ちゃんが起きているタイミングで、うつぶせにして過ごすことです。

絶壁頭の予防や運動機能の発達を推進するとして、注目を集めています。しかし、実際にどのように取り組めば良いかわからない人もいるでしょう。

この記事では、タミータイムの効果や月齢別のやり方、注意点について解説します。ぜひこの記事を参考に、暮らしのなかでタミータイムを取り入れてみてください。

タミータイムとは

タミータイムとは、赤ちゃんが起きているときに大人の見守りの下、うつぶせの姿勢で過ごすことです。日本語では、「うつぶせ遊び」や「うつ伏せ練習」、「腹ばい練習」などともいわれています。

乳幼児突然死症候群の予防として、赤ちゃんの仰向け寝が推奨されていた一方で、頭の形がゆがんでしまうケースが増え、タミータイムが設けられるようになりました。

そのため欧米では、後頭部の扁平化の予防と運動発達の促進のためにタミータイムが推奨され、1回5〜10分腹ばい姿勢を保てるようになったら1日20分のタミータイムが目標になってきます。

また、赤ちゃんが頭を持ち上げたり横に向いたりできるうつぶせの姿勢は、首や背中・肩甲骨周辺の筋肉の発達を促せるのも特徴です。

タミータイムはいつから?始める時期の目安

タミータイムは生後すぐから始められますが、不安な場合は1ヶ月健診後からスタートするのがおすすめです。最初は、泣いてしまう赤ちゃんも多いので、10〜30秒程度から始めて、少しずつ慣れさせていきましょう。

タミータイムの時間の目安は以下のとおりです。

目安時間

生後0〜3ヶ月:毎日数分程度(1日合計10分程度)

生後3〜6ヶ月:1回数分間を2~3回程度

時間帯

お昼寝のあと

お風呂上がり

おむつ替えの後

赤ちゃんの機嫌の良い時間に実施するのが理想的ですが、授乳後や食後の時間帯は避けましょう。授乳後や食後の腹ばいは消化を妨げ、嘔吐する可能性があります。

遊びのなかにタミータイムを取り入れることで、自然に続けられるようになります。

タミータイムによって得られる6つの効果

タミータイム 効果

タミータイムを設けることによって、以下の6つの効果を得られます。

  1. 脳の発達を促進できる
  2. 呼吸器の発達を促す
  3. 筋力が鍛えられる
  4. 頭の変形を防ぐ
  5. 視野が広がる
  6. 親子のコミュニケーションを深められる

タミータイムは無理に練習する必要はありませんが、遊びの一環として楽しみながら取り入れるのがおすすめです。

1.脳の発達を促進できる

タミータイムは、赤ちゃんの視界が大きく変わるので、脳の発達を促進する効果があります。うつぶせになることで、赤ちゃんの肌はさまざまな素材に触れるので、脳に刺激を受けやすくなります。

畳やマットなどを手先で触れたり足で蹴ったりして、全身で刺激を受けることで、心の発達が促されます。また、タミータイムは仰向けと身体の使い方も異なるため、身体を動かす感覚やバランス感覚も養えます。

2.呼吸器の発達を促す

うつぶせになると、背中を下にしている時よりも肺にかかる圧力が軽減され、肺がより広がりやすくなります。また、うつぶせ姿勢に慣れることで、口をきちんと閉じた腹式呼吸を身に付けられるのもメリットです。

口をきちんと閉じて鼻呼吸ができるようになれば、口腔の発達だけでなく、しっかりと呼吸ができ感染症の予防にも効果的です。

3.筋力が鍛えられる

タミータイムは、頭から首にかけての筋肉や体幹の筋肉を鍛えられるので、首のすわりや寝返り・おすわりなどに必要な筋肉を鍛えられます。うつぶせの姿勢で、自分の体重を支えたり手足を動かしたりしながら、力の入れ具合を学んでいくため、寝返りやハイハイにも効果的です。

しかし、うつぶせをしないからといって、赤ちゃんの成長発達に悪影響を及ぼすわけではありません。赤ちゃんのペースに合わせて、無理なくタミータイムを取り入れていきましょう。

4.頭の変形を防ぐ

うつぶせで過ごす時間を作ることによって、後頭部にかかる圧力を減らせるため、絶壁頭になる可能性を減らせます。また、タミータイムは、首の筋肉をほぐすこともできるので、筋性斜頸や向き癖の改善にも効果的です。

ただし、医学的な目的でタミータイムに取り組む際は、必ず医師の指示に従うようにしましょう。タミータイム中は、赤ちゃんの様子を観察し、無理のない範囲で続けていくのが重要です。

頭の形測定

5.視野が広がる

タミータイムでは、赤ちゃんの視界が180度変わるため、今まで見えなかったおもちゃや興味深いものが目に入りやすくなり、好奇心が育まれます。「触りたい」「近くで見たい」といった気持ちは、寝返りやハイハイの上達にも効果的です。

特に、首がすわってくるとしっかり胸まで上げられるようになるので、視野が広がり、周りへの興味や関心も高まります。赤ちゃんの視野の広がりは、好奇心を刺激し、動きたいという意欲の向上にもつながります。

6.親子のコミュニケーションを深められる

ママやパパも低い姿勢になると、タミータイム中の赤ちゃんと目線が合うようになります。赤ちゃんの目をしっかり見て話しかけたり、笑顔を見せたりして、コミュニケーションを深めていきましょう。

また、仰向けや抱っこだけでは気づきにくい成長を実感できるのもタミータイムの特徴です。一瞬だけ顔を上げようとする姿や、ママやパパの声がする方を向こうとする様子に赤ちゃんの成長を感じられます。

【月齢別】タミータイムのやり方

タミータイム やり方

月齢別のタミータイムのやり方は以下のとおりです。

  • 0〜3ヶ月ごろ:うつぶせに慣れていく
  • 3〜6ヶ月ごろ:動こうとする意欲を引き出す

月齢ごとのタミータイムの目安時間を意識し、赤ちゃんの身体に負担がかからないようにしましょう。

0〜3ヶ月ごろ:うつぶせに慣れていく

0〜3ヶ月ごろは、赤ちゃんをうつぶせに慣らしていくのが重要です。最初は1回10〜30秒程度から始めて、徐々に時間を延ばしていきましょう。おむつ交換やお昼寝の後に、1日2〜3回程度取り組むのがおすすめです。

タミータイムには、以下のようなやり方があります。

  • ママやパパのお腹の上でうつぶせにする
  • ママやパパの膝の上でうつぶせにする
  • 床でうつぶせにさせる

慣れないうちは、ママやパパのお腹の上からスタートし、徐々に膝の上や床でのうつぶせに挑戦します。また、首がすわるまでは負担をかけないように注意が必要です。赤ちゃんが嫌がったらすぐに中止し、無理のないペースでタミータイムに取り組みましょう。


3〜6ヶ月ごろ:動こうとする意欲を引き出す

3〜6ヶ月ごろは、赤ちゃんの大好きなおもちゃを目の前に置いて、動こうとする意欲を引き出していきます。赤ちゃんの機嫌を見ながら1回3〜5分程度から始め、少しずつ時間を延ばしていきましょう。

ママやパパも一緒にうつぶせになって、同じ目線で遊ぶのもおすすめです。タミータイムを続けていると、赤ちゃんは腕で身体をしっかり支えられるようになります。

手で足先を持って遊び始めたら寝返りが近いとされているので、楽しみながら赤ちゃんの成長を促していきましょう。


タミータイムを楽しむ3つの工夫

タミータイム 工夫

タミータイムに取り組む際は、以下の3つの工夫をするのがおすすめです。

  1. 手が届きそうな場所におもちゃを置く
  2. 赤ちゃんと一緒にうつぶせになる
  3. 体勢をサポートする

親子で楽しめるようにすることで、タミータイムを続けやすくなるでしょう。

1.手が届きそうな場所におもちゃを置く

タミータイム中は、赤ちゃんの手が届きそうな場所におもちゃを置いてみるのがおすすめです。赤ちゃんの近くにおもちゃを置くことで、手を伸ばしたくなる気持ちを促せます。コントラストがはっきりしたものや楽しい音の出るものなら、赤ちゃんの五感を刺激して、より興味を引きやすくなるでしょう。

2.赤ちゃんと一緒にうつぶせになる

ママやパパも一緒にうつぶせになることで、赤ちゃんは安心してタミータイムを楽しめます。同じフロアに寝転がって、赤ちゃんと目を合わせながら優しく話しかけたり、歌を歌ったりするのがおすすめです。一緒にうつぶせになって過ごす時間は、赤ちゃんとの絆を強める機会にもなるので、楽しみながら取り組んでみてください。

3.体勢をサポートする

赤ちゃんの体勢を調整する際は、胸の下に巻いたタオルを入れ込みます。このとき、肘がタオルよりも前にくるようにしましょう。こうすることで、肘で身体を支えやすくなります。体の下にタオルを入れると、おなかの圧迫が軽減され、赤ちゃんは安定して頭を持ち上げやすくなります。また、顔が埋もれてしまうこともありません。快適な姿勢をサポートすることで、赤ちゃんが嫌がらずにタミータイムを楽しめるようになります。

タミータイムを実施する際の3つの注意点

タミータイム 注意点

タミータイムを実施する際は、以下の3つの点に注意しましょう。

  1. 赤ちゃんから目を離さない
  2. 柔らかい場所は避ける
  3. うつぶせのまま寝かせない

発達途中の赤ちゃんのうつぶせにはリスクもあるので、注意点を守ってタミータイムを実施するのが重要です。

1.赤ちゃんから目を離さない

タミータイム中は、顔が下向きになっているため窒息のリスクがあります。絶対に赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。万が一、その場を離れなければならない場合は、必ず赤ちゃんを仰向けに寝かせ、安全を確保するのが重要です。短時間でもうつぶせのまま放置すると、窒息を始めとする思わぬ事故につながる可能性もあります。

2.柔らかい場所は避ける

首の筋力が十分でない時期の赤ちゃんは、うつぶせになると顔が下を向くため、窒息の危険があります。柔らかい布団やクッションだと顔が埋まる危険性があるので、畳や硬めのマットの上でタミータイムに取り組みましょう。また、布や枕などの顔が埋まりやすいものを赤ちゃんの周りに置かないのも重要です。安全にタミータイムに取り組むためには、赤ちゃんが安心して楽しめる環境づくりが欠かせません。

3.うつぶせのまま寝かせない

うつぶせのまま寝かせると、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まるため、絶対にやめましょう。乳幼児突然死症候群(SIDS)は、元気だった赤ちゃんが睡眠中に突然亡くなってしまう病気です。生後2〜6ヶ月の赤ちゃんに多く見られ、稀に1歳以上でも発生することがあります。そのため、タミータイム中に赤ちゃんが眠そうになったら、すぐに仰向けに戻してあげましょう。

タミータイムに関するよくある質問

タミータイムに関してのよくある質問は以下のとおりです。

  1. タミータイムで赤ちゃんの頭のゆがみは改善できる?
  2. タミータイム以外にも赤ちゃんの頭のゆがみを治す方法はある?

タミータイムに関する疑問点を解消して、安全にうつぶせ遊びを楽しみましょう。

1.タミータイムで赤ちゃんの頭のゆがみは改善できる?

タミータイムは、赤ちゃんの頭のゆがみを予防・改善するのに効果的です。特に、生まれてから首がすわるまでの時期に積極的に取り入れることで、頭のゆがみ予防につながりやすいとされています。

また、頭のゆがみの予防・改善には、一定の向きで寝かせ続けないのも重要です。そのため、欧米では生後6ヶ月未満の赤ちゃんに、1日20~30分のタミータイムを設けることが推奨されています。

2.タミータイム以外にも赤ちゃんの頭のゆがみを治す方法はある?

タミータイム以外の赤ちゃんの頭のゆがみを治す方法は、以下のとおりです。

  • 体位変換:ゆがんでいる部分がベッドに触れないように頭の向きを変える
  • ヘルメット療法:平らになった部分に空間を作り、突出した部分の伸びを抑えることで矯正する

頭のゆがみが強い場合は、ヘルメット療法が実施されるケースもあります。赤ちゃんの頭のゆがみが気になる人は、なるべく早く医療機関に相談するのがおすすめです。

タミータイムを通して赤ちゃんとの触れ合いを楽しみましょう

タミータイムは、赤ちゃんが起きている状態で大人の見守りのもと、うつぶせにして過ごすことです。赤ちゃんの絶壁頭を防ぐだけでなく、うつぶせ姿勢で頭を持ち上げることで首や背中の筋肉の発達を促すとされています。

赤ちゃんがうつぶせを嫌がる場合は、ママやパパも一緒にうつぶせになって遊ぶのもおすすめです。ママやパパがそばにいることで、安心してタミータイムを楽しめるようになります。

ただし、うつぶせの姿勢で眠ってしまうと乳幼児突然死症候群のリスクが高くなってしまうので、必ず仰向けに戻しましょう。ぜひこの記事を参考に、タミータイムを取り入れてみてください。

頭の形測定

公開日 2024/09/10

【医師解説】タミータイム(うつぶせ遊び)とは?6つの効果と月齢別のやり方、注意点について解説

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清益 功浩 先生

「タミータイムってなに?」「どのような効果がある?」そんな疑問を感じてはいませんか?タミータイムとは、赤ちゃんが起きているタイミングで、うつぶせにして過ごすことです。

絶壁頭の予防や運動機能の発達を推進するとして、注目を集めています。しかし、実際にどのように取り組めば良いかわからない人もいるでしょう。

この記事では、タミータイムの効果や月齢別のやり方、注意点について解説します。ぜひこの記事を参考に、暮らしのなかでタミータイムを取り入れてみてください。

タミータイムとは

タミータイムとは、赤ちゃんが起きているときに大人の見守りの下、うつぶせの姿勢で過ごすことです。日本語では、「うつぶせ遊び」や「うつ伏せ練習」、「腹ばい練習」などともいわれています。

乳幼児突然死症候群の予防として、赤ちゃんの仰向け寝が推奨されていた一方で、頭の形がゆがんでしまうケースが増え、タミータイムが設けられるようになりました。

そのため欧米では、後頭部の扁平化の予防と運動発達の促進のためにタミータイムが推奨され、1回5〜10分腹ばい姿勢を保てるようになったら1日20分のタミータイムが目標になってきます。

また、赤ちゃんが頭を持ち上げたり横に向いたりできるうつぶせの姿勢は、首や背中・肩甲骨周辺の筋肉の発達を促せるのも特徴です。

タミータイムはいつから?始める時期の目安

タミータイムは生後すぐから始められますが、不安な場合は1ヶ月健診後からスタートするのがおすすめです。最初は、泣いてしまう赤ちゃんも多いので、10〜30秒程度から始めて、少しずつ慣れさせていきましょう。

タミータイムの時間の目安は以下のとおりです。

目安時間

生後0〜3ヶ月:毎日数分程度(1日合計10分程度)

生後3〜6ヶ月:1回数分間を2~3回程度

時間帯

お昼寝のあと

お風呂上がり

おむつ替えの後

赤ちゃんの機嫌の良い時間に実施するのが理想的ですが、授乳後や食後の時間帯は避けましょう。授乳後や食後の腹ばいは消化を妨げ、嘔吐する可能性があります。

遊びのなかにタミータイムを取り入れることで、自然に続けられるようになります。

タミータイムによって得られる6つの効果

タミータイム 効果

タミータイムを設けることによって、以下の6つの効果を得られます。

  1. 脳の発達を促進できる
  2. 呼吸器の発達を促す
  3. 筋力が鍛えられる
  4. 頭の変形を防ぐ
  5. 視野が広がる
  6. 親子のコミュニケーションを深められる

タミータイムは無理に練習する必要はありませんが、遊びの一環として楽しみながら取り入れるのがおすすめです。

1.脳の発達を促進できる

タミータイムは、赤ちゃんの視界が大きく変わるので、脳の発達を促進する効果があります。うつぶせになることで、赤ちゃんの肌はさまざまな素材に触れるので、脳に刺激を受けやすくなります。

畳やマットなどを手先で触れたり足で蹴ったりして、全身で刺激を受けることで、心の発達が促されます。また、タミータイムは仰向けと身体の使い方も異なるため、身体を動かす感覚やバランス感覚も養えます。

2.呼吸器の発達を促す

うつぶせになると、背中を下にしている時よりも肺にかかる圧力が軽減され、肺がより広がりやすくなります。また、うつぶせ姿勢に慣れることで、口をきちんと閉じた腹式呼吸を身に付けられるのもメリットです。

口をきちんと閉じて鼻呼吸ができるようになれば、口腔の発達だけでなく、しっかりと呼吸ができ感染症の予防にも効果的です。

3.筋力が鍛えられる

タミータイムは、頭から首にかけての筋肉や体幹の筋肉を鍛えられるので、首のすわりや寝返り・おすわりなどに必要な筋肉を鍛えられます。うつぶせの姿勢で、自分の体重を支えたり手足を動かしたりしながら、力の入れ具合を学んでいくため、寝返りやハイハイにも効果的です。

しかし、うつぶせをしないからといって、赤ちゃんの成長発達に悪影響を及ぼすわけではありません。赤ちゃんのペースに合わせて、無理なくタミータイムを取り入れていきましょう。

4.頭の変形を防ぐ

うつぶせで過ごす時間を作ることによって、後頭部にかかる圧力を減らせるため、絶壁頭になる可能性を減らせます。また、タミータイムは、首の筋肉をほぐすこともできるので、筋性斜頸や向き癖の改善にも効果的です。

ただし、医学的な目的でタミータイムに取り組む際は、必ず医師の指示に従うようにしましょう。タミータイム中は、赤ちゃんの様子を観察し、無理のない範囲で続けていくのが重要です。

頭の形測定

5.視野が広がる

タミータイムでは、赤ちゃんの視界が180度変わるため、今まで見えなかったおもちゃや興味深いものが目に入りやすくなり、好奇心が育まれます。「触りたい」「近くで見たい」といった気持ちは、寝返りやハイハイの上達にも効果的です。

特に、首がすわってくるとしっかり胸まで上げられるようになるので、視野が広がり、周りへの興味や関心も高まります。赤ちゃんの視野の広がりは、好奇心を刺激し、動きたいという意欲の向上にもつながります。

6.親子のコミュニケーションを深められる

ママやパパも低い姿勢になると、タミータイム中の赤ちゃんと目線が合うようになります。赤ちゃんの目をしっかり見て話しかけたり、笑顔を見せたりして、コミュニケーションを深めていきましょう。

また、仰向けや抱っこだけでは気づきにくい成長を実感できるのもタミータイムの特徴です。一瞬だけ顔を上げようとする姿や、ママやパパの声がする方を向こうとする様子に赤ちゃんの成長を感じられます。

【月齢別】タミータイムのやり方

タミータイム やり方

月齢別のタミータイムのやり方は以下のとおりです。

  • 0〜3ヶ月ごろ:うつぶせに慣れていく
  • 3〜6ヶ月ごろ:動こうとする意欲を引き出す

月齢ごとのタミータイムの目安時間を意識し、赤ちゃんの身体に負担がかからないようにしましょう。

0〜3ヶ月ごろ:うつぶせに慣れていく

0〜3ヶ月ごろは、赤ちゃんをうつぶせに慣らしていくのが重要です。最初は1回10〜30秒程度から始めて、徐々に時間を延ばしていきましょう。おむつ交換やお昼寝の後に、1日2〜3回程度取り組むのがおすすめです。

タミータイムには、以下のようなやり方があります。

  • ママやパパのお腹の上でうつぶせにする
  • ママやパパの膝の上でうつぶせにする
  • 床でうつぶせにさせる

慣れないうちは、ママやパパのお腹の上からスタートし、徐々に膝の上や床でのうつぶせに挑戦します。また、首がすわるまでは負担をかけないように注意が必要です。赤ちゃんが嫌がったらすぐに中止し、無理のないペースでタミータイムに取り組みましょう。


3〜6ヶ月ごろ:動こうとする意欲を引き出す

3〜6ヶ月ごろは、赤ちゃんの大好きなおもちゃを目の前に置いて、動こうとする意欲を引き出していきます。赤ちゃんの機嫌を見ながら1回3〜5分程度から始め、少しずつ時間を延ばしていきましょう。

ママやパパも一緒にうつぶせになって、同じ目線で遊ぶのもおすすめです。タミータイムを続けていると、赤ちゃんは腕で身体をしっかり支えられるようになります。

手で足先を持って遊び始めたら寝返りが近いとされているので、楽しみながら赤ちゃんの成長を促していきましょう。


タミータイムを楽しむ3つの工夫

タミータイム 工夫

タミータイムに取り組む際は、以下の3つの工夫をするのがおすすめです。

  1. 手が届きそうな場所におもちゃを置く
  2. 赤ちゃんと一緒にうつぶせになる
  3. 体勢をサポートする

親子で楽しめるようにすることで、タミータイムを続けやすくなるでしょう。

1.手が届きそうな場所におもちゃを置く

タミータイム中は、赤ちゃんの手が届きそうな場所におもちゃを置いてみるのがおすすめです。赤ちゃんの近くにおもちゃを置くことで、手を伸ばしたくなる気持ちを促せます。コントラストがはっきりしたものや楽しい音の出るものなら、赤ちゃんの五感を刺激して、より興味を引きやすくなるでしょう。

2.赤ちゃんと一緒にうつぶせになる

ママやパパも一緒にうつぶせになることで、赤ちゃんは安心してタミータイムを楽しめます。同じフロアに寝転がって、赤ちゃんと目を合わせながら優しく話しかけたり、歌を歌ったりするのがおすすめです。一緒にうつぶせになって過ごす時間は、赤ちゃんとの絆を強める機会にもなるので、楽しみながら取り組んでみてください。

3.体勢をサポートする

赤ちゃんの体勢を調整する際は、胸の下に巻いたタオルを入れ込みます。このとき、肘がタオルよりも前にくるようにしましょう。こうすることで、肘で身体を支えやすくなります。体の下にタオルを入れると、おなかの圧迫が軽減され、赤ちゃんは安定して頭を持ち上げやすくなります。また、顔が埋もれてしまうこともありません。快適な姿勢をサポートすることで、赤ちゃんが嫌がらずにタミータイムを楽しめるようになります。

タミータイムを実施する際の3つの注意点

タミータイム 注意点

タミータイムを実施する際は、以下の3つの点に注意しましょう。

  1. 赤ちゃんから目を離さない
  2. 柔らかい場所は避ける
  3. うつぶせのまま寝かせない

発達途中の赤ちゃんのうつぶせにはリスクもあるので、注意点を守ってタミータイムを実施するのが重要です。

1.赤ちゃんから目を離さない

タミータイム中は、顔が下向きになっているため窒息のリスクがあります。絶対に赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。万が一、その場を離れなければならない場合は、必ず赤ちゃんを仰向けに寝かせ、安全を確保するのが重要です。短時間でもうつぶせのまま放置すると、窒息を始めとする思わぬ事故につながる可能性もあります。

2.柔らかい場所は避ける

首の筋力が十分でない時期の赤ちゃんは、うつぶせになると顔が下を向くため、窒息の危険があります。柔らかい布団やクッションだと顔が埋まる危険性があるので、畳や硬めのマットの上でタミータイムに取り組みましょう。また、布や枕などの顔が埋まりやすいものを赤ちゃんの周りに置かないのも重要です。安全にタミータイムに取り組むためには、赤ちゃんが安心して楽しめる環境づくりが欠かせません。

3.うつぶせのまま寝かせない

うつぶせのまま寝かせると、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まるため、絶対にやめましょう。乳幼児突然死症候群(SIDS)は、元気だった赤ちゃんが睡眠中に突然亡くなってしまう病気です。生後2〜6ヶ月の赤ちゃんに多く見られ、稀に1歳以上でも発生することがあります。そのため、タミータイム中に赤ちゃんが眠そうになったら、すぐに仰向けに戻してあげましょう。

タミータイムに関するよくある質問

タミータイムに関してのよくある質問は以下のとおりです。

  1. タミータイムで赤ちゃんの頭のゆがみは改善できる?
  2. タミータイム以外にも赤ちゃんの頭のゆがみを治す方法はある?

タミータイムに関する疑問点を解消して、安全にうつぶせ遊びを楽しみましょう。

1.タミータイムで赤ちゃんの頭のゆがみは改善できる?

タミータイムは、赤ちゃんの頭のゆがみを予防・改善するのに効果的です。特に、生まれてから首がすわるまでの時期に積極的に取り入れることで、頭のゆがみ予防につながりやすいとされています。

また、頭のゆがみの予防・改善には、一定の向きで寝かせ続けないのも重要です。そのため、欧米では生後6ヶ月未満の赤ちゃんに、1日20~30分のタミータイムを設けることが推奨されています。

2.タミータイム以外にも赤ちゃんの頭のゆがみを治す方法はある?

タミータイム以外の赤ちゃんの頭のゆがみを治す方法は、以下のとおりです。

  • 体位変換:ゆがんでいる部分がベッドに触れないように頭の向きを変える
  • ヘルメット療法:平らになった部分に空間を作り、突出した部分の伸びを抑えることで矯正する

頭のゆがみが強い場合は、ヘルメット療法が実施されるケースもあります。赤ちゃんの頭のゆがみが気になる人は、なるべく早く医療機関に相談するのがおすすめです。

タミータイムを通して赤ちゃんとの触れ合いを楽しみましょう

タミータイムは、赤ちゃんが起きている状態で大人の見守りのもと、うつぶせにして過ごすことです。赤ちゃんの絶壁頭を防ぐだけでなく、うつぶせ姿勢で頭を持ち上げることで首や背中の筋肉の発達を促すとされています。

赤ちゃんがうつぶせを嫌がる場合は、ママやパパも一緒にうつぶせになって遊ぶのもおすすめです。ママやパパがそばにいることで、安心してタミータイムを楽しめるようになります。

ただし、うつぶせの姿勢で眠ってしまうと乳幼児突然死症候群のリスクが高くなってしまうので、必ず仰向けに戻しましょう。ぜひこの記事を参考に、タミータイムを取り入れてみてください。

頭の形測定